この記事では、新しく従業員を雇用したときに必要な、雇用契約書と労働条件通知書について簡単にご説明いたします。
雇用契約書と労働条件通知書
新しく従業員を雇用するときに、事業所が交付しなければならない書類があります。
それが雇用契約書または労働条件通知書です。
それが雇用契約書または労働条件通知書です。
雇用契約書とは
雇用契約書は、雇用をするとき使用者と労働者で取り交わす書類です。
2部作成した書類のどちらにも使用者と労働者の署名捺印をしてお互いに書類を保管します。
記載内容は就業場所や労働時間、休憩時間や賃金など、労働条件を記載した書類です。
雇用契約書に関わる法律は、労働契約法で定められておりますが、雇用契約書の作成は義務ではありません。
そのため、雇用契約書を交付しなくても罰金等はありません。
労働条件通知書とは
労働条件通知書は、雇用をするとき使用者が労働者に労働条件を通知する書類です。
この書類は労働条件を明示することに意味があり、交付については使用者から労働者へ渡すのみとなります。
労働条件通知書に明示しなければならない記載内容は下記になります。
1.労働契約の期間
2.就業場所
3.業務内容
4.始業時刻・終業時刻
5.休憩時間
6.休日・休暇
7.賃金・支払日等
8.解雇・退職事項
労働条件通知書に関わる法律は、労働基準法で定められており、労働条件通知書の明示は義務とされております。
そのため、労働条件通知書を交付しなかった場合、それは違法となり罰金30万円が課せられます。
どちらを交付するべきか
では、労働者を雇用するときにどちらを作成し交付したほうがいいのでしょうか?
極端にいえば、お互いに署名捺印をしている雇用契約書を取り交わすほうが、お互い合意の上で契約した証拠になるため優れています。
ですが、労働基準法により使用者は労働者に対して労働条件を明示する義務があると定められており、労働条件通知書は交付しなければ違法になってしまいます。
理想的なのはどちらも交付することです。
どちらの書類も必要事項の記載があれば様式に定めはありません。
そのため、雇用契約書の中に労働条件通知書の必要事項を盛り込んだ「雇用契約書兼労働条件通知書」を2部作成し、使用者と労働者で署名捺印するといった方法もあります。
まとめ
従業員を新しく雇用するときには、雇用契約書または労働条件通知書の交付が必要になります。
両方の書類を作成し交付するのが理想的ではありますが、双方合意の署名捺印をする「雇用契約書兼労働条件通知書」であれば、雇用契約を交わしながら労働条件の明示が出来るためおすすめです。
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